トレーニング理論 筋トレ

科学が証明!「意識性の原則」を活用すれば筋肥大が加速する!

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ダンベルを持つ女性
「ボールはともだち、こわくないよ」

キャプテン翼の主人公・大空翼の名言である。

俺はキャプ翼を読んだことが無いけど、この有名なセリフは聞いたことがある。そして、

「おれたちのこの怒りはボールにぶつけよう」

という、迷セリフも。

今回はそんな大空翼になるべく、「意識性の原則」について解説していく。

つまり、筋肉とともだちになる。ということだ。

3原理・5原則

3原理
 ・過負荷の原理
 ・特異性の原理
 ・可逆性の原理

5原則
 ・全面性の原則
 ・個別性の原則
 ・意識性の原則 ← 今回の記事
 ・漸進性の原則
 ・反復性の原則

クレヨンです。X(旧Twitter)もやってます。

「意識性の原則」とは

腹筋をする男性

意識性の原則(Principle of Consciousness) とは、トレーニング中に

「どの筋肉を使っているのか」
「どんな動作をしているのか」

を意識することで、より効果的なトレーニングができるという考え方である。

例えば、大胸筋を鍛える「ベンチプレス」を行う場合、「ただ押す」のではなく、「大胸筋をしっかり収縮させる」意識で行う。そうすることで、より刺激が強くなるということだ。

マインドマッスルコネクション

意識性の原則

トレーニング中に「どの筋肉を使っているのか」を意識することで、筋肉の活動を高め、トレーニング効果を向上させる原則

これは 「マインド・マッスル・コネクション(Mind-Muscle Connection)」 とも呼ばれ、科学的にも筋電図(EMG)で証明されている。

✔ 例えば…
 ・ベンチプレスで 「大胸筋を収縮させる」 ことを意識すると、無意識で押し上げるよりも筋電図の活動量が増える。
 ・アームカールで 「上腕二頭筋をしっかり縮める」 と意識すると、より強い負荷がかかる。

つまり、

 「意識することで、同じトレーニングでも筋肉の成長が加速する」

ということだ。

意識すると筋トレ効果が上がる

ベンチプレスをする女性

研究によると、意識的に筋肉を収縮させることで、筋肉の活動量が30~50%向上する という結果が出ている。

ベンチプレスを例に見ていこう。

「ただ持ち上げる」 vs 「筋肉を意識する」
トレーニング方法筋肉の活動量
ただ持ち上げる約50~70%
筋肉を意識しながら
持ち上げる
80~100%

同じ重量、回数、セット数でも、鍛えている部位を意識するのとしないのとでは、効果に大きな差が出てくる。

俺がイメージしているには、「大胸筋が収縮した結果、重りが上がっていく」だ。

このイメージで行うと、筋肉の活動量が増えるだけでなく、反動を使うことも無くなり、より大胸筋への刺激が強まる。

どの筋肉を意識すればいいの

今まさに鍛えている(動かしている)筋肉に全神経を集中させる。そうすることで、筋肉がどういった動きをしようとしているかがイメージできる。

俺が初心者の頃に意識づけとしてやっていたのが、トレーニングをする前に鍛える部位の解剖図を見てイメージするというものだ。

大胸筋の解剖図

「大胸筋の筋繊維は横方向に走っている」イメージをつけて、ベンチプレスを行う。

筋トレ種目ごとに、どこを意識すればいいか

次に、各部位の意識すべきポイントを種目別に紹介していく。

ポイント

胸トレ(ベンチプレス・ダンベルプレス)
 → 大胸筋のストレッチと収縮を意識し、
   腕ではなく「胸で押す」感覚を持つ。

背中トレ(懸垂・ラットプルダウン・ローイング)
 → 腕ではなく、背中の広がりを
   意識して引く。肩甲骨をしっかり寄せる。

脚トレ(スクワット・デッドリフト・ランジ)
 → 大腿四頭筋、ハムストリングス、
   お尻の筋肉を意識し、フォームを最適化する

腕トレ(アームカール・トライセプスエクステンション)
 → 反動を使わず、腕の筋肉をフルに
   収縮させることを意識する。

初心者が「意識性の原則」を実践する4つ方法

初心者マークを持つ男性

筋トレ初心者が対象筋を意識するのは、わかっていても難しい。特に苦しい場面になればなるほど、あげるのに必死になるあまり、対象筋への意識は薄れがちだ。

そこで、ここでは、対象筋への意識をつけるためにおすすめな方法を4つ紹介する。

1. 鏡を見て動作を確認する

最もおすすめな方法。鏡を見ながら「どの筋肉が使われているか」を目で確認することで、意識しやすくなる。

ジムにたくさん鏡が設置されているのはこのためだ。決して、SNSへアップする自撮り用ではない。

2. 軽めの重量でフォームを固める

高重量信者が初心者には多いんだけど逆。初心者こそ低重量で効かせるコツを身につけなければならない。

重量が重すぎると、対象筋への意識がしづらくなるため、最初は軽めでフォームを確認すること。

3. ゆっくり動作する(ネガティブを意識)

「ネガティブ」というワードを聞くと、悪いイメージをしがちだが、筋トレに限っては良い事なんだ。

筋トレにおいては持ち上げる方向(しんどい方向)を「ポジティブ方向」、下ろす方向(耐える方向)を「ネガティブ方向」という。

そして、筋トレは「ネガティブ方向」の負荷を意識するほど、筋肉が成長する。

4. トレーニング前にターゲット筋を刺激する

いわゆるウォーミングアップだ。対象筋に対して、メイン種目やメインの重量前に軽い負荷で刺激を入れる。そうする事で、筋肉に「今から仕事をするぞ」という信号を送り、活性化させる。

「意識しているつもり」になっていないか

ダンベルを持つ男性
「意識してるのに効かない」

これもよく聞くんだけど、これの原因は意識の仕方が間違っている場合に多い。

「意識すること」を意識している。

「意識しなきゃ、意識しなきゃ」みたいな。

意識しているつもりでできていないパターン

どうして「意識している」はずなのに効かない、あるいは、意識している「つもり」になってしまうのか。

それは、きつい局面になると、「上げること」に意識がいってしまっているからだ。

例えばベンチプレスを10回ギリギリの重量で組んだとしよう。最後の2発(9, 10発目)あたりは相当きついはずだ。

ここで「大胸筋を収縮させる」意識はあるだろうか。効かないという人は、おそらく「上げる」という意識にシフトしてしまっているはずだ。

上げることが目的になってしまっているので、反動や極端なブリッジを作り、1発目のようなフォームは維持できていないだろう。

これが「意識できている」と「意識しているつもり」の違いだ。

上げるのは手段であって目的ではない。

意識しすぎると逆効果になることはあるのか

アームカールをする男性

ここまで「対象筋への意識」の重要性を解説してきた。では逆に、意識しすぎると逆効果になることはあるのだろうか。

答えは「ある」だ。

では、どう入った場合に逆効果になるのか。

フォームがカクつく

初心者に多いのが、フォームや対象筋への意識が強すぎるあまり、フォームがカクカクしてしまう。

動作がスムーズでないと、対象筋以外の筋肉も動員してしまいやすい。また、動作がかくつくということは、余計な力が入ってしまっている。

鍛えている部位以外は、いかに力を抜くか。これも大事な要素となってくる。

「動作がスムーズに行える範囲で意識する」という無理難題をここで押し付けておく。

筋電図で見ると、本当に意識で筋肉の使い方が変わるのか

心電図
心電図 ハート

筋電図(EMG)を用いた研究により、意識的に特定の筋肉を活性化させる試みが行われている。

例えば、視覚情報としてリアルタイムの筋電図波形をフィードバックすることで、被験者が自身の筋活動を確認し、特定の筋肉の活動を意識的に高めることが可能であると報告されている。

→ 視覚情報を活用した筋活動状態の評価に関する基礎的研究

まとめ

「意識性の原則」を理解し、実践できるようになると、今まで扱えていた重量がガタッと落ちてしまうかもしれない。でもそれは良いことなんだ。

鍛えている部位のみで動作しようとしているから、扱える重量が下がってしまう。しかし、今までよりも大きな負荷が対象筋には入っているので、安心してほしい。

さらに、この意識が定着すると、鏡がない場所でもイメージだけで負荷を入れられるので、筋トレを始めたばかりの人は、頑張ってマスターしてほしい。

  • この記事を書いた人

クレヨン

関西出身。元アスリートの経験を活かすべく、パーソナルトレーナーに。 トレーナー歴10年。 2025年からは不動産業も開始。 「水曜どうでしょう」が好きなのでこのサイトタイトルに。

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