
円安が進み物価高が続く昨今、資産運用や節税への意識が高まり、あちこちで積立NISAやふるさと納税という文字や言葉を見聞きするようになった。
実際、2024年から始まった新NISAを含む積み立てNISAの利用率は約53%らしい。これはいかに日本人が貯蓄から投資へ、投資より貯蓄のリスクが高いかを懸念している証だと思う。
対してふるさと納税の利用率は約17%。節税への意識はまだまだ低いと感じる。(厳密にいうと、ふるさと納税は節税や減税にはならない。その点には注意。)
かくいう俺もふるさと納税に興味はあったけど、なんとなく「めんどくさい」という理由でこれまでやってこなかった。
去年、2024年に初めてやったんだけど、その理由が、たまたま布団を買い替えたいと思い楽天市場を見ていたところ、山梨県富士吉田市がふるさと納税の返礼品として布団をPRしていた。
どうせ買うなら、これを期にふるさと納税してみるか。
これが俺がふるさと納税デビューをしたきっかけだ。

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【結論】めちゃくちゃ良いわけではないが、コスパは良い
今回俺がふるさと納税をしたのが山梨県富士吉田市。
返礼品は「甲州羽毛ふとん」。
今まで使っていたのが、ニトリで買ったペラペラの煎餅ふとんだったから、それと比べると軽さはある。
厚み?ダウン量?は画像を見てイメージしていたものと実際ではかなり違った。



厚みに関しては見る人によって感じ方は違うと思うが、もう少しふっくらした物を期待していた。
以下はこの甲州羽毛ふとんのスペック表だ。
羽毛布団は返礼品としてお得なのか
羽毛布団が返礼品としてお得かどうかだけど、これに関しては羽毛布団に求めるスペックによる。
羽毛布団の相場
・低価格帯:1〜3万円前後
・中価格帯:4〜7万円前後
・高価格帯:10万円以上
価格帯が上がれば上がるほど、ダウンの品質や量も増えるといった感じだ。
だが実際はそれ以外にも仕入れ方法、製造拠点、製造から販売までのどこを小売店で行っているかなど、複合的な要素があるため、相場はあってないようなものだ。
なので、みすみす納税するくらいなら、ちょっと良い布団を買おうくらいが良いだろう。(実質負担額2,000円で羽毛布団なら悪くないと俺は思っている。)
寄付金額はいくらくらい必要?
今回、俺がふるさと納税のうち、山梨県富士吉田市に寄付した額は50,000円。個人が寄付できる上限額は収入によって変わるので、一度控除上限額をシミュレーションしてみると良いだろう。
ふるさと納税の羽毛布団って質は良いの?

上にも書いたが、高級ホテルにあるような重厚感のあるふわふわな羽毛布団は期待しない方が良い。
ただ、そこまでチープなものでもなく、実質負担2,000円と考えればコスパは良い方だと思う。
今回は50,000円の寄付にしたが、100,000円コースもあり、そちらはダウンパワー400dp以上なので俺が貰ったものよりも更に品質が優れていると思う。
実際に使ってみた感想

この羽毛布団が届いたのが午前中だったので、その日のお昼と夜、2回使用してみた。
軽さや暖かさ
さすが羽毛布団といった感じで、今までのせんべい布団よりも軽く、布団の中の居心地が良くなった。また、暖かさに関しても体の熱を外に逃していない感じがする。
朝起きた時の「さぶ...。」を初めて感じなかった。(起床時の室内温度12度)
匂いが気になる
口コミを見てると何件かのレビューに「匂いが気になる。」とあったが、今回届いたものに関しては気にはならなかった。
この辺は個人の感覚や商品の個体差の部分が大きいと感じた。
他の返礼品と比べて、布団を選ぶメリットはあるのか

ふるさと納税の返礼品に対する考え方の部分になるんだけど、俺個人としてはふとんや家電などの贅沢品よりも、日用品や消耗品を選択する事をお勧めする。
今回は初めてのふるさと納税+ふとんがほしいというタイミングがたまたま重なったから、この選択にしたけど、次回以降はティッシュやトイレットペーパー、米などの日用品や消耗品にしようと考えている。
理由としては、1年間で使用するこれらを2,000円で賄えるという点。
ストック状況を把握しておかなくて良い点。(独身一人暮らしの場合、ほぼ1年に1回の発注で済む。)
ティッシュやトイレットペーパーは持ち帰る際にかさばるが、そのストレスがなくなる点。
この3点から日用品を選択することをお勧めする。
もちろん、寄付先の名産品も悪くはないが、当たり外れが大きい印象が俺は強い。
ふるさと納税の節税・控除に関する疑問
ここまで返礼品の話をメインに書いてきたが、ふるさと納税というシステム自体にも少し触れておく。
さすがにこの記事を読んでくれている人は、ふるさと納税を全く知らないということはないと思うので、簡単な紹介程度にとどめておく。
ふるさと納税をするとどのくらい節税できるの?
厳密にいうと節税ではなく税金の「予納」となる。
寄付額のうち自己負担2,000円を除いた額が、翌年の所得税や住民税から控除される。
控除限度額の目安表
年収(目安) | 独身または共働き | 配偶者あり(専業主婦) | 子供2人(扶養あり) |
---|---|---|---|
400万円 | 約42,000円 | 約30,000円 | 約23,000円 |
500万円 | 約60,000円 | 約49,000円 | 約42,000円 |
700万円 | 約100,000円 | 約84,000円 | 約76,000円 |
1,000万円 | 約150,000円 | 約36,000円 | 約128,000円 |
ワンストップ特例とは

この聞き慣れないワードがふるさと納税めんどくさい理論を助長させていると俺は思っている。
「ワンストップ特例」をわかりやすく言い直すと「めんどくさい申請はこっちでやりまっせ」制度だ。
詳細は省くが、寄付をしたら通常は確定申告をしなければいけない。しかし寄付先が5自治体以下なら、寄付先の自治体(=都道府県)が代わりに確定申告をしてくれるということだ。
返礼品の中にワンストップ特例申請書が同封されている場合が多く、その用紙に必要事項を記入し、ポストに投函するだけでOK。
また、マイナンバーカードを使って「ふるまど」というサイトからワンストップ特例を申請することも可能である。
ふるさと納税の基本的な疑問
最後にふるさと納税について簡単にまとめたので、ぜひ参考にしてほしい。
ふるさと納税の始め方
「さとふる」や「楽天ふるさと納税」「Amazonふるさと納税」など、いろんなサイトがあるが個人的には「楽天ふるさと納税」がポイント還元率も高くてオススメ。だったんだけど、2025年10月からふるさと納税によるポイント付与が禁止となるので、10月以降に寄付を考えてる人は要注意だ。
始め方はすごく簡単で、まず自分の寄付額の上限を計算する。次に、ふるさと納税サイトで寄付額の上限を設定して検索するか、返礼品から検索する。

返礼品はどう選べばいい?
上にも書いたが、おすすめは日用品や消耗品だ。上限額に余裕があれば普段なかなか手にする機会がない名産品や、家電を選ぶのも良いだろう。
返礼品の上限は寄付額の30%程度とされているので、寄付額以上の見返りは期待しない方が良い。
手続きや控除の方法
俺は楽天ふるさと納税で寄付をしたんだけど、いつもと同じように商品を検索してカートに入れる。確認画面でワンストップ特例を申請するにチェックを入れ、そのまま決済画面に進み購入完了。といった具合で、特別な手続きや登録はなかった。
控除額に関してはすぐにわかるわけではなく、翌年の住民税決定通知書をもって知らされる。
まとめ
今回は、ふるさと納税初心者の俺がやったことを中心に書いてみた。
めんどくさいと感じていたのは、ふるさと納税を理解することだというのに気づいた。実際、購入や手続きは普段のネットショッピングと全く変わらなかったので、ただただ税金を払うだけよりは、何かモノに変えた方がお得ということ。
10月にはポイント付与制度も廃止されるので、来年分の住民税を予納するために今も定期的にサイトを閲覧している。
もしまだふるさと納税をやったことがない人がいたら、重い腰を上げてサイトにアクセスしてみてほしい。そんなにめんどくさくないから。